補正カルシウム値について

医薬品・医療
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私が働く薬局の門前の病院では処方箋に検査値が記載されておりカルシウムの検査値も記載されています。
以前に処方箋に記載のあるカルシウムの数値が低かったため医師に疑義照会を行った際に医師より「補正すると数値が正常域内なのでそのままで大丈夫です。」と言われたことがありました。当時私はどういった計算を行っているのかわかっていませんでした。

今回は補正カルシウムについてまとめていきたいと思います。

カルシウムについて

カルシウム(Ca)は生体内にある無機物のうち最も多量に含まれるもので、成人男性では約1000g(体重の2~3%)を占めている。そのうちの99%はリン酸カルシウムの形で骨質に沈着している。通常、Caは1日に500~800mg食物として摂取され、そのうち約50%が小腸からリン酸塩の形で吸収されている。体内に吸収されたCaは一部蛋白と結合して血中を運ばれ、骨に達します。

血清カルシウムが減少する場合(低カルシウム血症)

肝硬変、ネフローゼ症候群、悪性腫瘍、低栄養状態、高齢者など 著しい低蛋白血症があると、蛋白結合性Caが減少し血清総Ca値が見かけ上は低値を示すことがあります。そのためカルシウム実測値から補正を行う必要があります。

補正カルシウム

血中1mgのCaがおおよそ1gのアルブミンと結合していると考える。正常の成人の血清アルブミン濃度の平均値が4.0g/dlとして患者の血清アルブミンが 4.0g/dl 以下の時は4.0との差を測定したCa値に加える。そのため、次のような補正値を使用し測定値を補正します。

補正Ca濃度(mg/dL)=実測Ca濃度(mg/dL)+4-血清アルブミン(g/dL) (Payneの式)

まとめ

臨床では実測Ca値だけでなく補正Caの数値を計算して治療の方針に用いているため計算を覚えておきましょう。

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