新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬~小児の外来診療について~

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 新型コロナ感染症の拡大により2020年5月における小児科の患者数は翌年比で47%(JMIRI 処方情報データベースより)と落ち込んでいた。緊急事態宣言の解除したことにより患者数は改善傾向ではあるものの前年より例年より患者数は少なくなっていた。

 新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その31)が2020年12月15日に厚生労働省から連絡があり、小児の外来診療における点数について記載されており、小児診療における救済措置の意味合いがあると思われます。今回はそれについてまとめていきたいと思います。

小児の外来における対応について

 必要な感染予防対策を講じることにより、6歳未満の乳幼児の外来診療等において医科・歯科・調剤で以下の追加の点数が算定できるようになります。

医科100点
歯科55点
調剤12点

以下に全文記載致します。

 新型コロナウイルスの感染が拡大している間、小児の外来における診療等については、特に手厚い感染症対策を要することを勘案し、小児の外来診療等において特に必要な感染予防策を講じた上で診療等を実施した場合、以下の取扱いとする。
 なお、その診療等に当たっては、患者又はその家族等に対して、院内感染防止等に留意した対応を行っている旨を十分に説明し、同意を得ること。

(1) 保険医療機関において、6歳未満の乳幼児に対して、小児の外来診療等において特に必要な感染予防策を講じた上で診療を行い、医科点数表の「A000 初診料」、「A001 再診料」、「A002 外来診療料」、「B001-2 小児科外来診療料」又は「B001-2-11小児かかりつけ診療料」を算定する場合、現行の要件を満たせば算定できる加算に加えて、「A000 初診料」注6に規定する「乳幼児加算」に相当する点数及び「A001再診料」に規定する「地域包括診療加算1」に相当する点数を合算した点数(100 点)をさらに算定できることとすること。

(2) 保険医療機関において、6歳未満の乳幼児に対して、小児の外来診療等において特に必要な感染予防策を講じた上で診療を行い、歯科点数表の「A000 初診料」又は「A002 再診料」を算定する場合、現行の要件を満たせば算定できる加算に加えて、「A000 初診料」注5に規定する「乳幼児加算」に相当する点数、「A002 再診料」注3に規定する「乳幼児加算」に相当する点数及び「A002 再診料」に規定する「再診時歯科外来診療環境体制加算2」に相当する点数を合算した点数(55 点)をさらに算定できることとすること。

(3) 保険薬局において、6歳未満の乳幼児に係る調剤に際し、小児の外来診療等において特に必要な感染予防策を講じた上で、必要な薬学的管理及び指導を行い、「薬剤服用歴管理指導料」又は「かかりつけ薬剤師指導料」を算定する場合、現行の要件を満たせば算定できる加算に加えて、「薬剤服用歴管理指導料」に規定する「乳幼児服薬指導加算」に相当する点数(12 点)をさらに算定できることとすること。

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その31)

転院を受け入れた保険医療機関に係る評価について

 新型コロナウイルス感染症から回復した後、引き続き入院管理が必要な患者を受け入れた保険医療機関において、必要な感染予防策を講じた上で実施される入院診療を評価する観点から、当該患者について、いずれの入院料を算定する場合であっても、二類感染症患者入院診療加算の100分の300に相当する点数(750点)を算定できることとすること。なお、算定に当たっては、患者又はその家族等に対して、その趣旨等について、十分に説明すること。また、「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その19)」(令和2年5月26日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の3及び問6は、本日付け廃止する。

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その31)

まとめ

 保険調剤薬局でも感染症対策をしっかり行うことにより乳幼児服薬指導加算する際に追加で点数が算定できますので忘れないようにしておきましょう。

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