モディオダールの流通規制について

医薬品・医療
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更新日:2020年8月16日

ナルコレプシーなどの治療で用いられるモディオダール(成分名:モダフェニル)ですが「特発性過眠症」の適応症追加に伴い流通管理体制に変更がありましたのでまとめていきたいと思います。

モディオダールの適正使用

モディオダール錠の適応症であるナルコレプシー、特発性過眠症及びOSASに伴う日中の過度の眠気の診断・治療に精通し、薬物依存を含むモディオダール錠のリスクを十分に管理できる医師(確定診断を行う医師・確定診断後の治療を行う処方医師)をあらかじめ登録し、また、モディオダール錠の購入・調剤に際して薬物依存を含むモディオダール錠のリスクを十分に管理できる医師・医療機関及び薬局・調剤責任者についてあらかじめ登録し、登録医師・登録医療機関及び登録調剤責任者の在籍する登録薬局(院内薬局を含む)のみがモディオダール錠の処方・調剤ができるようにすることで適正な使用及び流通を確保します。

モディオダール流通管理委員HPより:https://www.modiodal-tekiseishiyou.jp/modiodal/

コンサータ錠やリタリン錠などと同じように医師・保険薬局・院内薬局のモディオダール適正使用委員会への登録が必要になりました。

現在もモディオダール錠が流通しているため令和2年8月31日令和3年3月31日まで経過措置期間となり、従来通り処方・調剤が可能となります。

モディオダール適正使用委員会:https://www.modiodal-tekiseishiyou.jp/

経過措置期間の留意点

①現在本剤が処方されており、今後も処方される患者(継続処方)については診療録や紹介状で確定診断の根拠を確認してください
②上記①で確定診断の根拠が確認できない場合には過去に確定診断された診断医へ再度確認してください
③上記①及び②で確定診断の根拠が確認できない場合には、その患者に対しての継続処方はできなくなります
令和2年8月31日令和3年3月31日までは、新適正使用推進策の本稼働に向けての医師・調剤責任者のWebsiteを介した登録センターへの登録蓄積の期間となるため、「医師検索」、「薬局検索」の機能はご利用いただけません

モディオダール錠100mg 適正使用推進策へのご協力のお願い より

登録制になった経緯

「特発性過眠症」は他の過眠症との鑑別を含めた確定診断が非常に難しく、適切な確定診断がなされなければ、本剤の適応以外の原因(睡眠不足など)による眠気に本剤が使用されてしまうリスクが考えられています。そのため、いずれの適応疾患においても、専門医による適切な「日中の過度の眠気の評価」が必要となり、今回の効能追加時に、さらに厳格な適正使用を図るよう厚生労働省より指示があったようです。

処方及び調剤の手順

・処方
登録された確定診断医師が必要な検査を実施したうえで確定診断を行い、モディオダールを処方する。登録された確定診断後の治療・処方を行う医師(登録された処方医師)は、登録された確定診断医師によって確定診断を受けた患者についてのみ、当該確定診断医師との連携のもと、治療・処方を行う。

・調剤
処方箋を受け取った登録薬局は、調剤の都度、処方医師が登録医療機関の登録医師であることを登録センター(Website)で確認したうえで薬剤を交付する。

まとめ

流通管理方法はコンサータ錠・リタリン錠と同じになった感じですね。経過措置期間は令和2年8月31日まで令和3年3月31日までとまだ期間はありますが登録までに時間がかかるようですので早めに登録しておいた方がよいかもしれません。

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