イブプロフェンの新型コロナウイルス感染への影響について

医薬品・医療
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イブプロフェンで新型コロナウイルス感染の症状が悪化するという報道がありましたので実際はどうなのかまとめていきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については下記の記事にまとめていますのでよろしければご一読ください。

経緯

世界保健機関(WHO)の報道官が2020年3月17日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疑いがある場合、イブプロフェンを自らの判断で服用しないように注意を促し、抗炎症作用の少ないアセトアミノフェンの服用が望ましいことと述べました。また、フランスのベラン保健相も3月14日に「新型コロナウイルスへの感染時、イブプロフェンなど抗炎症薬の服用は症状を悪化させ得る」とツイッターに書き込みを行いました。

イブプロフェンは新型コロナウィルス感染症の症状を悪化させるのか?

現状ではイブプロフェンの服用による新型コロナウィルス感染症を悪化させる科学的根拠は得られていません。新型のウイルスのためまだわかっていない部分が多いようです。

欧州医薬品庁(EMA)の主な見解(2020年3月18日)
現在のところ、イブプロフェンが新型コロナウイルス感染の症状を悪化させる科学的な根拠はなく、治療に際して、患者や保健専門家はアセトアミノフェン、イブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬を含め、すべての可能な治療オプションを検討すべきである。

アメリカ食品医薬品局(FDA)の主な見解(2020年3月19日)
現在のところ、イブプロフェンが新型コロナウイルスの症状を悪化させる科学的な根拠はありません。イブプロフェンの服用が心配な場合や慢性疾患の治療に使用している場合は、保健専門家に相談してください。

・WHOの見解
①記者会見の質疑応答(2020年3月17日)
専門家は新型コロナウイルス感染症の感染者に対するイブプロフェンの有害な作用の可能性について調査をしているところであり、当面の間はアセトアミノフェンを代用することを推奨する。

公式ツイッター(2020年3月18日)
現在得られている情報に基づけば、イブプロフェンを使用しないことを推奨するわけではない。

まとめ

公的機関からの発表であってもすぐに訂正されることがある状況になっています。
医療従事者は情報の把握にしっかり務めるようにしていきましょう。

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